言葉で書くと簡単なのですが(汗)それに尽きるんです。
どれだけ小さい音を作って弾くか?
上級者が音楽で最後に行き着くエリアがそういうところなんですよ。
ピアノの難しいことは、速く弾くことでも、大きい音を出すことでもありません。
小さい音って・・・一見簡単そうに思えるんですが・・・。
上級者の問題は二つですね。
1.小さい音の認識
一つは・・・自分が本当に小さい音を出しているという認識があるかどうか?
小さい音で弾いている・・・と思っているうちは多分まだ音が大きいんですよ。
私が言っている音は、もうそれ以上小さくすると、音がかすれてしまう直前の音量を言っています。
そういう音が出なくなる直前のボーダーラインの音を作っているという認識があるかどうか?
大概はまだ音が大きいんですよ。
言葉ではこの程度なんですが・・・
でもピアノという楽器は、この小さい音と大きい音の組み合わせにペダルを使うと、驚くような音響が出ます。
ここがピアノの醍醐味であり、またピアノという楽器の不思議な所でもあります。
いかにこの小さい音の無限なる組み合わせを作るか?
そこがクラシック音楽の芸術性と結びついています。
結局言葉で書いてもですねえ・・・この程度の説得力しかないんですが・・・
ここはもうあとはご自身で実験して下さい。
今度そういう内容の実験手引きなるものを作ってみようかなとは思っていますが。
2.テクニック
もう一つの問題。
それは、そういう小さい音を出すことが必要であることは認識しているのだけれども、うまく持続的に出せないということ。
つまり・・・テクニックの問題です。
もうこれは圧倒的に重量奏法でないとできないと私は思っているんですがね。
私も昔は指の動きでそうやって小さい音を出していましたが、全然安定しないんですよね。
結局、中途半端に小さい音(つまり大きい音)が出てしまう。
ここが重要です。
ずっと安定して小さい音を出し続けること。
これが出来れば何も怖くないわけです。
しかし・・・多くの学習者はこれに悩んでいます。
もちろん私も完璧ではありません。
難易度の高い曲になれば、テクニックを改善しなければ安定しないこともよくあります。
感覚的には・・・簡単な曲の場合は、鍵盤の扱いです。
言葉で書くと・・・鍵盤の表面のわずか1mmだけ打鍵する、という感じかなあ?
その1mmのみの打鍵を安定させることです。
当然腕や指に力は入ってはいけないし・・・しかしわずかに重さはかけて・・・
しかも重さを宙にわずかに浮かせて・・・
まあ結局言葉で書くとこうなってしまいます。
やはりこの辺り、わかりやすいような手引きを今度作ってみたいとは思うんですがね。
あとは・・・ご自身で実験してみて下さい(笑)