やれ引越しやら、他の事情で新しい教室を探すことがあるかとは思いますが、これはなかなか大変な作業だと思います。
しかし、一般人が自分にあった教室を探すことはかなり難儀なことだと思います。
ここではそのヒント、および、私なりの独断ではありますが、それなりの確信性を持った答えを書いていければと思います。
まず、探す生徒の年齢層により、答えは違ってきます。
最初は初心者や幼児、習い始めの小学生のための要点です。
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1.バイエルを使う教室は避けよ。
市場ではバイエルに関してはもう良くない教材であるという話は当然となっているとは思いますが、それでもいまだにこのテキストを使っている教室はあるかとは思います。
当然のことですが、これを使っているということは、なぜバイエルが良くない教材なのか、ということの研究をしていないという証明になります。
あくまでも私個人の意見ですが、バイエルを使うかどうかで教室の一種のバロメータになるのでは?とは思っています。
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2.ソルフェージュを積極的に指導しているか?
初歩段階でピアノ指導をしなければならないことは果たしてテクニックなのか?音楽なのか?
それは当然のごとく、読譜力をつけるソルフェージュが一番大事です。
それを痛感しているかどうかでそこの指導者のレベルのバロメータになります。
少なくともブルグミューラーに入るまではソルフェージュは最大の注意力を持って指導すべき内容です。テクニックも音楽もそのあとで十分です。
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3.コンクールに幼少から参加させてしまっているのはどうかと。
まあ、あくまでも私個人の意見と捉えて欲しいのですが・・・
充分な読譜力やテクニックがない小学低学年のうちからコンクールに参加させることは弊害が起きかねません。
もっとも1年に一度の小規模のコンクールなら良いと思いますが、大掛かりなコンクールになると1年の約半分がソルフェージュと教材の指導がストップになり、コンクールの練習が優先されます。
充分な基礎力が付いてから(早くても小学高学年)コンクールに参加することならばとても良いとは思うのですが・・・。
もちろんコンクールに参加することは様々な点で利点があります。
要は、過度に参加させていないか?が要点で、加熱しすぎている教室もあるようです。
ただ、敢えてそういうことにチャレンジすることを望むのであればそれはいいと思います。
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4.教室のHPが充実しているか?
何も私のHPのようにまで、ずらずら膨大と無駄に書いていなくても良いとは思いますが(笑)やはり講師の考えをダイレクトに余すことなく理解できるのはHPやブログ、インスタなどだろうとは思います。あればくまなく読むことが大事です。(といっても私のHPは読むのに3年はかかるかもしれない・汗)
HPの内容があまりない状態であると、果たして指導に熱心かどうかがわからない、と判断されても仕方がないかもしれません。
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ここからは中、上級の子供、大人の生徒に対してのアドバイスです。
1.テクニックは重量奏法、重力奏法、ロシア奏法、脱力奏法、などの言葉の奏法を指導しているか?
この辺りは賛否両論でしょう。なぜなら上記のテクニックを指導している指導者はまだ日本の10%あるかどうかです。(1%かもしれない・汗)
間違いなく市場では我々のテクニック集団は「詐欺師」状態です(笑)
市場ではいまだに指や腕の筋肉を鍛えて弾くということが常識です。
その結果、いつでも力が入って派手な音しか出せない弾き方が完成するのです。
どうやったら美しい、小さい音で表現する音楽を作ることができるのか?
本当はそれがピアノ音楽であるはずなのですが・・・日本ではいまだにそれが論議されません。
また、指の力で弾く弾き方はいずれ、速いスピードで弾くには疲れてしまうという傾向が生じやすくなります。
そのためにも、無理な力で弾くのではなく、自然体の奏法を習得させる必要性があります。
まあマイノリティー集団なのでこれ以上の論議は避けますが(汗)
それから重量奏法、重力奏法、ロシア奏法、いずれも多少の違いはあるとは思いますが、結局同じです。方向性はいずれ同じやり方になります。ロシア奏法の方がやや引っ掻くテクニックを多用しているようです。
大事なことは、どこが正しい、良いのではなく、一旦習ってから自分なりにさらに完成してみることです。
各々、選択するテクニックはその人の手や腕、体格によって違うのでハンコを押したようには指導できません。
また、練習曲のためのツェルニー等の練習の仕方に常に指を鍛える練習法を取り入れている指導は私に言わせればやはり疑問です。
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2.指導者は頻繁に海外研修やマスタークラス、外国人コンサートに出かけているか?
海外ピアニストと日本人ピアニストの差は歴然です。最近は日本人でもかなり上手い人が現れ始めていますが、どう違うかは一聴瞭然です。
その海外ピアニストの音楽性を取り入れているかどうか?です。
最近ではだいぶ日本人の若手でも上手い人は増えてきているとは思いますが、やはり海外勢の差は歴然なのです。
具体的には究極に小さい音の扱いに差が出ると思います。
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3.指導者は積極的に模範演奏をしているか?
これはとても重要です。生徒が音楽的な演奏ができるかどうかはこれにかかっています。
音楽の指導は言葉ではできません。あくまでも音楽を聴かせて生徒の中に取り入れさせなければできないのです。
生徒全ての曲を模範演奏をすることは講師にとっては正直大変なことです(笑)難易度の高い曲数が増えれば増えるほど、負担は大きいです(汗)。しかしそこは手を抜いてはいけないので私も頑張ってはいますが(汗)。
逆に言えば、模範演奏をしない講師はどうやって音楽を生徒に伝えるのか?言葉で伝えるのか?
実際は100%不可能だと思います。
そこが文学と音楽との決定的な違いです。
もちろん、この時点で生徒が本人の中で音楽を作り出そうとする思考回路ができていないと無理なのですが・・・。
一番大事なことがあります。
あなたが講師の演奏に感動や満足、刺激、ときめき、驚きがあったかどうか?
ない演奏であったらならば、他に教室を探すべきです。
そこには、もちろん、自分の音楽性と合う、合わない、ということもあるかもしれませんが(実際はそれはないと思います。うまい人はどんな音楽性でも誰でもうまいです)
もちろん、私の演奏でそれがなかったら、遠慮なく他へ行った方がもちろん良いです。引き留めはしません(笑?!)
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4.生徒の演奏を聴いてみる。
気になる教室の発表会などに出かければ、その講師の指導内容、レベルはわかると思います。
もちろん講師が演奏するのであればなおさら、よくわかると思います。
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5.教室のピアノは調律が完璧で弾きやすく整備されているか?
教室のピアノを一番弾いているのは生徒か?それとも講師か?
これは講師でなければいけません。
講師ならば、自分のピアノが常に完璧な整備状態でなければ自分の演奏の研究ができないからです。
調律が狂っている。音が綺麗ではない。鍵盤の動きが悪い、重い・・・。
これらの整備状態であるならば、講師自身があまりピアノを弾いていないと判断できますので、果たしてそれで高度なレッスンができるか、疑問です。
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以上、他にもあるかもしれないのですが一応、気になる点を挙げてみました。
他にまた思いついたら、後日書き加えておきます。